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コアフレームのスタッフブログ

2023.01.31WEBプロデューサーから見た、失敗しない中小企業のホームページリニューアル

WEBプロデューサーから見た、失敗しない中小企業のホームページリニューアル

by 山田 太郎

コアフレームでWEBプロデューサーをやっている山田です。2020年夏に「リバイバルサービス」をリリースしまして様々な中小企業様のWEBサイトリニューアルをお手伝いしてきました。その中で感じた気を付けるポイントをご紹介します。

Chapter1:実際に失敗したリニューアル制作事例3つ

(1)長期化
ホームページのリニューアルにおいて、特に中小企業のお客様は総務部や営業部の方が兼務、あるいは社長自らが対応するといった場合がほとんどです。
ですので本業が忙しい時期には必然的に後回しになってしまい、制作会社側で組んだスケジュール
通りにはほぼ進みません。デザインの確認作業で2か月、クライアント側から素材をもらうのに2か月、撮影・取材の段取りで2ヶ月などと延び延びになり、気づいたら仕様書作成だけで半年、当初の予定より1年遅れて納品(公開)したという事例もありました。

(2)ITツールを使いこなせない
ITツールアイコン
最近はコミュニケーションツールの発展/進化がめまぐるしく、制作進行上での利用が増えています。便利な一方、担当者の習熟度が制作物のクオリティに直結する可能性がある為、気を付けて使う必要があります。”Slack上のMentionに気づかない”、”スプレッドシートのソートが使えずタスク共有が遅れる”、”30MBの画像をメール添付してエラーに気づかない”、”XDで共有したデザインのチェックバック方法がわからず、スクリーンショットをつなぎ合わせて戻す”、等々。。。
結果、円滑な意思疎通に支障をきたし双方不信感の上で進めざるを得ないケースがありました。(勿論、どちらか一方だけの話でなく両社に起こりうる事例です)

(3)老舗企業における先代の影響力
新規お客様がサイトリニューアルをされる際は数社コンペになる事がほとんどです。
それが老舗企業だった場合には、特に周囲への配慮が必要です。
先日もとある創業100年を超える企業でコンペがあり、スケジュールもタイトだった事から
外部のパートナーにも協力してもらい必死に準備を進め、いよいよ来週プレゼン〆切!という
段になって、「別の会社に発注する事が決まりましたのでコンペは中止にします」と一報がありました。窓口は2代目の社長さんだったのですが、どうやら先代から横やりが入ったらしく旧来からお付き合いのある業者さんに指名発注となったそうです。。。コンペ費用は出なかった為、色々事前出費もあり少し痛い赤字案件となりました。結局そこのサイトがリニューアルされたのは15か月後でした。

Chapter2:クライアント目線と制作目線の違い  

WEB制作会社はコンテンツを作って対価をもらう商いですので、リニューアル後も継続した
制作案件の受注を望みます。クライアント(中小企業)側はリニューアルの初期投資がかさむこともあり公開後はできるだけ自社運用に切り替えて出費を抑えながらも、外部にはプロとしてのアドバイスを望みます。結果お互いに“待ち”の状態になり、気づいたら疎遠状態になっています。

クライアント
クライアント

言われた事だけを作業するのではなくて、WEBサイトが成功する為の提案をしてきてほしい。その中で良い案があったら是非採用したい。予算も松竹梅と常にバリエーションが欲しい

ディレクター
制作会社

発注が不透明なのであれば、提案業務は無駄なコストになる可能性があるので、極力避けたい。改修要望があれば、仕様が明確になった時点で都度作業対応します。

上記はあくまで一般論ですが、この認識のズレがクライアント側で「NEWSしか更新しなくなる」・「公開時から何を変えればよいのかわからない」とか「都度オリエンから見積もりまでの社内稟議が手間だから上から言われない限り改修をしない」といった事となり、結果、コーポレートサイトが3年以上放置される事態に陥いる事もしばしばです。

Chapter3:ホームページリニューアルで失敗しない為に気を付ける事

上記の失敗事例や意識の違い以外にも様々な要因でプロジェクトが止まる経験をしました。
だからこそリニューアル時には、次の5つのポイントをクライアント側、制作側も双方が気をつけられればかなりスムーズに進むのではないかと感じています。
1:短期決戦
前述通りクライアントはWEB制作が本業ではありません。アウェーで試合をしているような
もの。長引けば長引くほど色々億劫になり後回しになります。だから製作者側が先回り先回りして色々段取りを整えて、クライアントが動きやすくなるようになれば色々な作業がスムーズに進行すると考えます。理想は1か月、長くても2ヶ月以内で公開する事がBESTです。

2:目的の見える化と関係者全員への共有
コンセプトシートの共有
古いから、5年も放置しているから、きっかけはそこからで構いません。ただリニューアルにも
お金がかかりますので、費用対効果を見据え何を目的としてどういった効果を期待するか、誰に
何をどのように伝えるか、きっちり関係者全員と共有する事を大事にしています。
クライアント側は担当者の上司や横の部署、できればTOPまで、制作会社側はディレクターは勿論、現場のデザイナー、エンジニアまで共有するようにしています。
その為に毎回コンセプト資料を作成し、“必ず言語化”して見える化する事を心がけています。

3:プランDまで用意
経験上、かならず1案件につき何回かはトラブります。大なり小なり止まります。
原因はクライアント側だけでなく制作会社側の事由でも発生します。
1の短期決戦でも記載した先回りの段取りを考える中で、通常はプランBまで用意しておきましょうと本には書かれているのですが、制作者側があえて念を入れてプランC・Dまで
考えておけばプロジェクトの停滞はある程度避けられます。一見すると無駄な動きが増える
ようにも思えますが、結局後から振り返ればスムーズに進んだ事の方が多かったように思います。

4:少しだけ余裕のある予算
クライアント担当者と相談したうえにはなりますが、初回見積時にはほんの少しだけ余裕ある額を提出するようにしています。トラブル時や不可抗力で余計な工数がかかった際、都度上乗せをした見積の相談は、お客様側の稟議作業や社内への報告作業も増えて大変で面倒になります。
当然理想は初回提出時の見積もり内に収まる事ですので、ある程度その中に吸収して進めるに越したことはありませんので、結内納品時のお客様の満足度も高くなります。

5:本当のGOALは1年後
サイトアップデートプランデモ
サイトリニューアル公開して完納!ではなく、あくまで第1チェックポイントとして考えるようにしています。コンセプトを作成する段階で、公開後のチェックポイントとチェック項目をあらかじめ決めています。
・3か月後:全体の所感、問い合わせ数の増減、不具合などの確認
・6か月後:問合せ数の増減、具体的な改修要望の有無、可能ならログデータの共有と解析
・1年後:振り返りとログデータに基づく、改善案、増強コンテンツの提案
等、公開前から計画し、公開後にはお客様とプロデューサー側で改めて擦り合わせの計画を立ててウォッチするようにしています。

Chapter4:WEB制作会社ってどこでもいいんじゃないの? 

はい、正直どこでもかもしれません。発注者側からしたら安くて小回りがきいて、緊急時には
土日も対応してくれて、といった制作会社が使いやすいと思います。
ただし、という条件つきですが。
お客様は経験上、大きく3タイプに分かれます
  A)やりたい事が明確で具体的な施策がある
  B)目の前に不満があり急ぎそこを改善したい
  C)長期的経営目標があるが何から始めたらよいかわからない
web制作会社選定のPOINT

A)やりたい事が明確で具体的な施策がある場合
A) のお客様は前述の通りです。実際とあるセミナーでも「企画・構成・設計はクライアントご自身(発注者側)がやってください。
WEB会社を使うメリットはデザイン力と作業リソースの確保だけです!」とお話されていました。
もしその場合にはコストとフットワーク重視で選んで良いと思います。

B)目の前に不満があり急ぎそこを改善したい場合
B)の場合には、抽斗の数(技術力)でWEB会社を選んでください。今のご時世、安価で機能性
に富んだWEBサービスが多数存在します。実際「メールマガジンを出す」というお題ひとつ
とってもパッと4案ほど考えられます。
・市販のメルマガ配信サービスを使う
・Googleのプログラムを使って手弁当
・まぐまぐなどのメルマガメディアを利用
・ゼロからオリジナルでシステム構築
各案の違いとメリットデメリット、将来的に最適な案はどれかを一緒になって考えてれる会社が良いと思います。

C)長期的経営目標があるが何から始めたらよいかわからない場合
C)の場合には、さらに伴走感が増しますので。マーケティングスキルと経営目線を持った
WEBプロデューサーがいるかどうかで選んでください。
ほぼWEBコンサルティングの領域に片足突っ込みますが、長期的目標数値から年次、月次でのKPIツリーを構築し定期的にトラッキングしながら改善策を提案・運用までできる会社がBESTです。それを1STOPかつリーズナブルな価格帯で行っている会社は少ないのが実状ですが。

まとめ

WEBサイトを営業/採用ツールとして機能させる為にWEBプロデューサーという職種を
うまく取り込めば、3倍/5倍の効果は期待できますので、リニューアルを考えている方、サイト改善を検討中の方は、是非うまく利用してみてください。
ご精読ありがとうございました。


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